モサエビvs.ガラモサエビ | 株式会社中村商店
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2022年02月18日モサエビvs.ガラモサエビ

カニの漁期もいよいよ終盤戦を迎え、約1か月を残すところとなりました。カニ一色だった漁港のセリ場には年明けからエビ、赤ガレイ、ハタハタなどの魚も多く並ぶようになってきました。

そこで今回はエビ、特に鳥取で水揚げの多い「モサエビ」、「ガラモサエビ」に焦点を当てて両者の比較をしてみたいと思います。

モサエビは正式名称を「クロザコエビ」と言い、ガラモサエビの正式名称は「トゲクロザコエビ」。どちらもクロザコエビ属に属し、見た目が大変良く似ています。漁場は水温が5℃、水深200~250メートルの海域に生息しています。

写真で比べてみると姿、形、模様は、ほぼ同じに見えますが、体側面の白い模様に注目するとモサエビは不規則模様、ガラモサエビは白いハートの模様になっています。

セリ場ではモサエビはガラモサエビに比べ生命力が強いため、【活】の状態の「活モサエビ」としても販売されています。ガラモサエビは【活】で販売されることはありません。セリでの相場はモサエビの方が高く、ガラモサエビは比較的安く取引されます。

本来モサエビ、ガラモサエビ共に鮮度の低下が早い(足が速い)エビで、以前は漁獲地が消費地であったものが、水揚げ後の処理技術が確立され、モサエビに関しては生きた状態で県外消費地へ輸送が可能になりました。甘えびにも引けを取らない甘さと旨味が、より広い地域で認知されるようになり、モサエビの需要が拡大したため、モサエビが高値で取引されるようになったと思われます。

味の方は、筆者の主観になりますが、モサエビの方がより濃厚でコクがあり、刺身で食すのが一番旨いと思います。ガラモサエビはモサエビに比べ、あっさりとした味わいに感じます。

どちらのエビもお刺身の他、焼き、塩ゆで、味噌汁、かき揚げ、等々いろいろな調理法でその味を楽しむことができます。市場に隣接するお魚屋さんにモサエビ、ガラモサエビが同時に並んでいることもありますので、味の違いをご自身の口で確認してみるのも面白いかと思います。

 

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