2023年03月03日鳥取（因幡地方）のひな祭り

「きょうはたのしいひなまつり～♪」

今日はひな人形を飾り、ちらし寿司、はまぐりの吸い物などのご馳走で食卓を囲み、賑やかに祝う行事「ひな祭り」です。ひな人形は、子供の厄を引き受け災いから守ってくれると言われ、子供の健やかな成長を願い幸せに過ごせるよう思いを込めて飾るようになりました。

「ひな祭り」を華やかにしてくれる桃の花は、魔除けの効果があると信じられ、また旧暦の３月３日頃に咲くことから飾られることが多く「桃の節句」とも呼ばれます。

ひな祭りのお菓子といえば「ひなあられ」が定番ですが、鳥取県東部（因幡地方）では干したお米を炒り、水あめを絡めて丸く形成した「おいり」を食べる習慣があります。素朴で優しい甘さが口いっぱいに広がるお菓子で、ひな祭りには欠かせないお菓子です。スーパーや菓子店、道の駅の店舗などで手軽に購入できます。

また鳥取市用瀬（もちがせ）町では、旧暦３月３日のひな祭りに藁で作った丸い桟俵に紙製の夫婦びなを乗せ、桃の花やお菓子を添えて、地区を流れる千代川に流す「もちがせの流しびな」が行われます。「流しびな」はひな人形を人の代わりに見立て、災いをその人形にうつして川へ流す行事で、無病息災の願いが込められています。

鳥取県無形民俗文化財にも指定されており、晴れ着で着飾った女児たちが願いを込め水辺で手を合わせる姿は、この時季の風物詩ともなっています。