新年度が始まり、新社会人になられた方、異動等で新天地でのお仕事が始まった方、入学・進級で新たな学生生活を迎えられた方、近々迎えられる方、今まさにいろいろなところで、いろいろな始まりがスタートしています。
このような場面では私たちはお祝いの気持ちを込め、様々な贈り物を用意します。花束、ギフトカード、お金などなど、心がこもった贈り物にはいろいろな形があると思います。
ここで、珍しい贈り物として紹介したいのが、漁船の新造船の進水式の際に送られる「大漁旗」です。
大漁旗は古くは漁に出た船が帰港する際、大漁だった時の目印として使われていました。また、携帯電話などの通信手段がない時代、遠くからでも船が港に帰ってくる目印として確認できるように使われていたということです。
現代ではその使われ方は若干変わってきていて、新しい船の新たな門出のお祝いとして使われるようにもなりました。これは親族、関係者からおもに寄贈されます。
寄贈された大漁旗は船のマスト他、至る所に飾られます。新しく船が作られることはそうそうないので、めったに見ることはできませんが、鮮やかな原色が多く使われた華やかな大漁旗が何枚も漁船に掲げられている光景は壮観です。
いろいろな環境で新しい門出を迎えられる皆さんの未来が、船と同様、時化のない凪いだ海で順風満帆でありますよう祈念いたします。