見える人には見えるカニ | 株式会社中村商店
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2022年02月08日見える人には見えるカニ

来月3月8日は「鯖の日」。そして鳥取県で幼少期を過ごされた漫画家、水木しげるさん(1922~2015年)の誕生日。今年2022年は、水木さんがこの世に誕生されてから100年を迎える年なのです。

水木さんと言えば、「妖怪」ですね。 彼が描いた妖怪の種類は数知れず。身近なところにひそむ妖怪、皆さんは何を思い浮かべられますか? 河童、座敷わらし、一反木綿…そんな中、カニや魚介類を扱う身として見過ごすことができないのが「蟹坊主」です。

蟹坊主は、古い寺院に現れるカニの妖怪で「化け蟹」とも呼ばれています。この妖怪、僧侶が旅の途中に身体を休めようと人気のないお寺を訪れると、修行僧のような姿で問答を仕掛けにくるのです。僧侶が答えにつまったり、答えを間違えてしまうと、大きな蟹に姿を戻して襲い掛かってくるそうです。

この話は日本各地で伝承されているようで、蟹坊主の姿は、絵に描かれ残されています。水木さんもこの話をもとに漫画を描かれました。もしかしたら水木さんは、どこかで蟹坊主にもあわれていたのかも知れませんね。

(蟹坊主 / 画像提供:山陰水木net

目に見えない世界を信じられていた水木さんがこの世を去られてから、はや7年。黄泉の国でも妖怪と楽しく過ごされているのでしょうか。できることなら、そんな水木さんにリクエスト、「松葉がに」の形をした妖怪も描いてほしいのです。鳥取と言えば「松葉がに」、県内在住者が最もイメージする県の魚なのです。ゴツゴツした甲羅に長い足、妖怪として描かれたら、どんな風になるのでしょう。

 

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