鳥取の底引き網漁で水揚げされる数ある魚種の中でも、安くてウマい!そんな庶民の味方ともいえる美味しい魚「沖イワシ」をご紹介します。
この魚、名前にイワシとついていますがイワシの仲間ではありません。「沖ギス」「ニギス」とも呼ばれますが、キスでもありません。「沖イワシ」は『サケ目ニギス科ニギス属』に分類されサケの仲間になります。
名前の由来は、魚へんに弱いと書く「鰯(イワシ)」と同じく鮮度落ちが早いため「沖イワシ」に。また形状がシロギスに似ていることから「沖ギス」「似鱚(ニギス)」と言われるようになったとされます。
店頭に並んでいても大きさや形・色合いなど決して目立つことなく、どちらかと言えば地味な「沖イワシ」ですが、クセのない脂ののった白身に独特な旨味、ほのかな苦味をあわせもつ美味しさは主役級と言えます。いろんな調理方法が楽しめ、またお手頃価格ときているので地元では様々な料理で食べられます。
【おススメの調理方法】
●塩焼き…ウロコを取り除き(水を流しながら手でこすると簡単に取れる)、塩をして丸ごと焼く。内臓・卵も食べられるが気になるときは下処理をして塩焼きにする。
●天ぷら…三枚おろしか背開きにして、天ぷら粉をつけて揚げる。
●唐揚げ…ウロコ、頭、内臓の下処理をして、塩コショウを振り小麦粉をつけて揚げる。
●フライ…背開きにして、塩コショウ、卵、パン粉をつけて揚げる。
●煮付け…ウロコを取り除き、しょうゆ・みりん・酒で煮付ける。うす味・濃い味どちらでも美味しく仕上がる。内臓・卵も食べられるが気になるときは下処理をしてから煮付ける。
●干物…内臓を取り除き、5%の塩水(水1ℓに塩50g)に30分漬け込み、半日から1日風通しの良い日陰で干す。中まで火が通るくらいに炙る。
●団子…硬い中骨を取り除いた身をすり身にし、塩・しょうが・みそ・片栗粉を入れてよく混ぜ団子にする。お汁、鍋の具材にする。
煮ても焼いても揚げても美味しい「沖イワシ」は料理のバリエーションも広く、コスパよし。一度食べたらやみつきになること間違いなしの魚です。