皆さんは「かにみそ」お好きですか?
私は大好きです。
鮮魚店・海産物お土産コーナーなどで販売されている瓶詰めのかにみそは「ベニズワイガニ」のかにみそを加工したものがほとんどですが、今回は鳥取の冬の王者「松葉がに」の濃厚なかにみそ、その中でも【至高のかにみそ】について、その旨さをご紹介します。
店頭に並ぶカニ1杯当たりの販売価格は、ベニズワイガニと松葉がにの同等サイズで比較すると、松葉がにの方が5倍ほどベニズワイガニより高いです。このことからも、お店でよく見かける「かにみそ」にベニズワイガニが使われている理由がわかるかと思います。1杯のカニからとれる「かにみそ」の量は限られているので、松葉がにのかにみそを瓶詰めすると大変高価になってしまいます!
さて、そんな松葉がにのかにみそに「至高の一品」があるのをご存じでしょうか?
下の写真は両方とも松葉がにのかにみそなのですが、左右に違いがあるのがわかりますか?
右のかにみその方が量が多いですよね。
右のかにみそ、実は脱皮直前の松葉がにのかにみそなのです。鳥取賀露では脱皮直前の松葉がにを「二枚皮(にまいがわ)」と呼んでいます。
かにみそは人間でいうと肝臓と膵臓の機能を合わせたような「中腸腺」と呼ばれる器官のことをいいます。
脱皮には多大なエネルギーを使うため、中腸線には栄養がしっかりとため込まれます。そのためかにみそも充実し、量が多くなるのです。ちなみに左のかにみそは一般的な松葉がにのかにみそです。
食べ比べてみると、
左「一般的なかにみそ」
充分に旨いです。かにみその旨味と舌の上に広がっていくコクは何とも言えない美味しさです。
右「二枚皮のかにみそ」
旨さの上をいく旨さです! 通常のかにみそに比べ、旨味・コク・甘みが幾重にも折り重なり、舌の上、口の中いっぱいに広がっていき、絶妙なハーモニーを奏でます。果たしてこれは何重奏なのでしょう!これぞまさしく【至高のかにみそ】と言えるのではないでしょうか。
さて、この「二枚皮」、売り場で出会える機会は少ないのですが、シーズンに何回かは店頭に並ぶこともあります。もし出会えたら、ぜひ至高の体験を!