亀の手を食べる | 株式会社中村商店
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2022年08月12日亀の手を食べる

今年もお盆の時期がやってまいりました。世間ではなかなか帰省しづらい状況が続いてはいますが、ご親族の顔を見に、お墓参りに、久しぶりに帰省される方もいらっしゃるかと思います。

さて、鳥取の夏を代表するおもてなし食材といえば白イカ、岩ガキが真っ先に思い浮かびますが、今日は決してスポットライトが当たることのない、地味でメイン食材にはならないけれど、味のある食材(珍味)を紹介したいと思います。

タイトルを見て「何!亀の手を食べる?!」と思われた方もいらっしゃるかと思いますが、本当に亀の手が食べられるのです。亀の手といっても海にいる『カメノテ』の事ですが。

『カメノテ』は、見た目はイソギンチャクの様にも、貝の様にも見えますが、実はカニやエビと同じ甲殻類の仲間になります。爪状の下の「腕」の部分の中身が可食部になります。食べ方は塩ゆで、酒蒸し、お味噌汁などです。

それでは、今回は酒蒸しにしてみましょう。まず、カメノテを流水で十分洗い、汚れを取り除きます。水分を切りフライパンにカメノテを入れ、カメノテが少し漬かるくらいの日本酒を入れ、蓋をして蒸し煮にします。火を通しすぎると硬くなって美味しくなくなるので、様子を見ながら水分が少し残るくらいのところで火を止めます。

<実食!>

 火を通しすぎて少し身が縮んでしまいましたが、かすかに残る海の塩と磯のかおり、エビに似た甘さが何とも美味しくビールが進むこと間違いなしです。見た目のグロテスクさからは連想することのできない、良いお味。

 実はこの『カメノテ』、ポルトガルでは「ペルセベス」として有名で、シーフードレストランには必ずといっていいほど置いてある、高級食材なんだそうです。

 白イカ、岩ガキの主役級でのおもてなしも良いですが、マイナー食材を使い、出会ったことのない新たな、ちょっとした「おいしい」を発見していただくのもいかがでしょう。

 

 

 

 

 

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