バラバラになる小動物 | 株式会社中村商店
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2021年03月09日バラバラになる小動物

少し気温も穏やかになってきました。暦では今の期間を、啓蟄(けいちつ)と呼びます。冬眠していた土の中の虫たちも春の訪れを感じ、動きはじめる季節をあらわします。虫という字は、「蟄」にも使われているように、部首として多くの漢字に潜んでいます。

 

私たちに身近な〝蟹〟の中にも「虫」を発見しました。しかし、なぜ虫でもない蟹に、この字が使われているのでしょう?

古代中国では、漢字をつくる際、いろんな種類の小動物に「虫」を付けたそうです。ちなみに〝蟹〟の漢字の上部にある「解」には、「バラバラにする」「わける」という意味があるそうです。カニは、バラバラにしやすい小動物といったところでしょうか。

確かに、カニの体はたくさんの節からできているため、解体(調理)がしやすいです。しかし、この特徴は、カニ自身にとって、たいへん重要な役割があるのです。カニは身の危機を感じたとき、命を守るために自分の足を外すことがあるそうです。

 

外敵に襲われた際、足を外してフェイントをかけ、その隙に逃げるというわけです。松葉がにを活きたまま茹でると、お鍋の中で足を落としてしまうのも、その特徴からのようです。

 

3月21日から「松葉がに」の禁漁期間に入ります。海底の水温は、まだまだ低いままですが、松葉がにたちは、しばらく穏やかに海底で過ごすことができるのでしょうか。

 

・「松葉がに」の茹で方は、こちらの動画

・「茹で松葉がに」のさばき方は、こちらの動画

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