じりじりと照りつける太陽の日差しが眩しい、夏真っ盛りの季節です。そんな暑い日は喉越し爽やかな冷たいものが恋しくなります。
ツルツル、コリコリ食感が美味しい、今が旬の「白イカ」で鳥取の夏を感じてみませんか。
白イカは胴体の刺身が大定番ですが、「下足(げそ)・耳」も大変人気があります。和洋中どの献立にも合わせることができ万能な「下足・耳」は、白イカの美味しさを語るうえで外すことのできない大事な部位なのです。
学術的には「脚」と呼ばれ10本あります。うち2本は長くなっており、この2本の脚で獲物を捕まえ、残りの8本で包み込み、脚に付いている硬いギザギザの吸盤を使って獲物を離さないようにして口に運びます。
【下処理の仕方】
(1)胴体から外した内臓、下足は墨袋を傷つけないように取り除く。墨袋のまわりをそっと持ち上げ包丁やハサミで切り離すとやりやすい。(墨が出たものは後できれいに洗い流す)
(2)内臓を取り除き捨てる。
→卵があれば捨てず、塩ゆで、煮付けに。
(3)頭は目と目の間に包丁を入れ、固いくちばしと目を取り除く。
→くちばしは茶色の固い箇所を捨て、白い部分を塩焼き、唐揚げに。串に刺して串焼きにも。
(4)まな板の上で包丁の背を使って脚先の吸盤をしごき落とす。
(5)流水で取り残した吸盤を取り除きながらもみ洗いする。
「エンペラ」と呼ばれ、泳ぐ時に方向転換したり、かじ取りをする役割をしています。
【下処理の仕方】
(1)胴体から切り離し、耳の表裏の皮をむく。
(2)胴体から切り離した部分は少し固いので包丁でそぎ落とす。
(3)横向きに通っている繊維を断つように切ると柔らかくなる。
高鮮度の「下足・耳」は刺身もできますが、冷凍保存して何匹分を溜めておき、まとまった量になってから調理するのもおすすめです。
旨味が凝縮され、柔らかく食べやすい「下足・耳」は天ぷら、唐揚げ、塩焼き、炒め物、煮物と何でも使える万能食材です。季節の野菜ときのこ、バターと醤油でホイル包み焼に。お好み焼き・焼きそばの具材に加えれば、いつもの味が更に旨味が増します。
この時期、帰省する家族にまた帰省先へのお土産に、白イカを冷凍保存しておくというお客様もたくさんいらっしゃいます。品質が落ちることはありませんが1か月を目安にお使いください。
涼しげな夏の白イカは食卓を華やかにしてくれるおすすめの逸品です。刺身と一緒に「下足・耳」も楽しんでみてください。