セリ場の赤 | 株式会社中村商店
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2021年09月24日セリ場の赤

彼岸が過ぎ、暑さもひと段落、しのぎやすい季節がやってまいりました。底引き漁が解禁となり、約一か月が経過した賀露の港のセリ場には底引き船が漁から帰るたび、赤ガレイ、ハタハタ、モサエビ、ノドグロなど、獲れたての鮮度抜群の多くの魚が所狭しと並びます。今回はその中でもひときわ目を引く、赤く輝く「ノドグロ」についてご紹介します。

ノドグロは標準和名をアカムツ(赤ムツ)といい、その体の色は宝石のルビーやガーネットを連想するような鮮やかな赤い色合いが特徴です。通称の「ノドグロ」は調理して内臓を出した時、のどからお腹にかけて黒く見えることが由来となっています。ちなみに英語名では“Rosy seabass”(バラ色のスズキ)と言うそうで、やはり海の向こうでも「赤」を連想する名前が付けられているんですね。

さて、そんなノドグロ、一昔前までは漁獲が少ないことから、港の近くで消費される魚だったのですが、2000年頃のテレビ番組でどこかの有名な?料理屋さんが紹介をしたことにより、全国にその名が広まり、漁獲量が少ないということからも一躍高級魚の仲間入りをしました。また、最近では鳥取県のお隣、島根県出身のテニスプレーヤー、錦織圭選手が全米オープンで準優勝した時の帰国会見で「ノドグロが食べたい」と言ったことから、さらに幅広く認知されるようになり、今では超高級魚になってしまいました。

島根県「どんちっちノドグロ」、長崎県「紅瞳」など、全国のノドグロ産地ではブランド化に力を入れている産地もありますが、賀露の港でも他産地に負けないくらい、高鮮度で脂ののったノドグロが水揚げされています。

ノドグロは魚体の大小を問わず脂があり、強い旨味がある魚です。刺身、塩焼き、煮つけ、干物ほか、どんな食べ方でも大変おいしくいただける魚です。

秋の青空の下、鳥取の「赤」を見つけに来ませんか?

シーズンに1~2回こんなでっかいノドグロ(30cm超え!)も水揚げされるんですよ(驚)

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