星になったカニ | 株式会社中村商店
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2021年05月14日星になったカニ

「松葉がに」のシーズンが終わり、早2か月。朝晩の冷え込みも緩み、過ごしやすい季節がやって参りました。鳥取県はカニの水揚量が日本一なので「蟹取県」、そして県内全域で美しい星空を見ることができることから「星取県」という異名も持っています。

ところで、皆さんは夜空に「カニ」がいるのをご存じでしょうか?

そのカニとは、、、

もうお分かりのこととは思いますが、星座占いで馴染みのある『かに座』の事です。今回はかなりマニアックになりますが、『かに座』について少し書いてみようと思います。

 

《ギリシャ神話より》

勇者ヘラクレスが9つの頭を持つヒドラ(うみへび)退治に向かった際、ヒドラと同じ沼に住むカニ(カルキノス)は形勢不利になったヒドラを助けようと、ヘラクレスの足を挟んだ。ところがヘラクレスは振り払って踏みつぶしてしまい、カルキノスは死んでしまった。これを見ていた女神ヘーラはヘラクレスに果敢に挑んだカルキノスを哀れに思い、天に上げて星にした。

夜空を見上げれば神話のとおり、「うみへび座」のすぐそばに寄り添うように「かに座」があるのが確認できます。

 

《かに座の探し方》

下の図(引用:「星座表」ESCAPE  VELOCITY  LIMITED )は、2021年5月15日20時の西の空、地平線付近の夜空を示したものです。

こいぬ座の一等星(プロキオン)の上、ふたご座の明るい星(カストル、ポルックス)の左、少し上にいったところに『かに座』があります。暗い星で作られる星座なので、街明かりなどで夜空が明るいところでは少々見付けにくいかも知れません。

 

《見どころ》

大体の位置が分かれば、ぼんやりと輝いて見えるところがあるはずです。これは春を代表する「プレセぺ星団」という散開星団です。(図のM44の場所)これが、ちょうどカニの甲羅部分になります。双眼鏡なら数十の星が散らばって見え、星団であると分かります。夜空の暗いところなら、肉眼でもプレセぺ星団が星の集まりであることがわかると思います。

 

日々の慌ただしく流れる時間から、ちょこっと抜け出して、星空を見上げ、星座巡りをして一息ついてみるのもいかがでしょうか?

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