大きな甲羅に、ずっしりとした重さの「松葉がに」。11月7日の初競り後、お召し上がりになられた方もいらっしゃることと思います。
松葉がにの養殖は行われていません。鳥取県では資源保護のため、独自の取組として甲幅が10.5cm未満の「松葉がに(雄ガニ)」の漁獲を禁止しています。※「親がに(雌ガニ)」は7cm未満漁獲禁止
では、甲幅が10.5cm以上の「松葉がに」に成長するまでにどれくらいの期間が必要かご存知でしょうか?
産卵された卵は「親がに」のお腹に抱えられ、初産の場合1年半、経産(2回目以降の産卵)の場合は1年経過すると、孵化します。孵化したばかりの時は3mmほど。約3カ月間、プランクトンのように海中を浮遊しながら脱皮を繰り返します。姿を変え続け、カニの形をした「稚ガニ」と呼ばれる状態になると海底で生息するようになり、さらに脱皮を繰り返し大きくなっていくのです。
そして漁師さんの手によって海中から引き上げられるまでの間「約10年」。松葉がにトップブランド「特選とっとり松葉がに五輝星(いつきぼし)」の甲幅13.5cm以上あります。つまり10年以上海底で過ごしたのち、市場に届くのです。
目にしている「松葉がに」はとても貴重なもの。「松葉がに」をご購入された方は、味だけでなく色や甲羅、殻の感触から10年という時間も是非感じてみてください。
甲羅の大きさが11cm以上の鳥取県で水揚げされた「松葉がに」には、安心と信頼の品質を示すため、ブランドタグが取り付けられています。